インボイス制度への対応の考え方
インボイス制度(適格請求書等保存方式)で請求書・領収書に求められる記載事項を、スイスイ請求がどう扱うかの考え方をまとめます。登録番号を入れておけば、税率別の内訳と消費税額は紙面に自動で載ります。電子帳簿保存法は 電子帳簿保存法への対応の考え方、領収書は 領収書 — 但し書き・収入印紙・簡易インボイスを整える で扱います。
できること
適格請求書(インボイス)とは、登録番号・税率ごとの対価と消費税額・軽減税率の対象品目などを記載した請求書や領収書です。スイスイ請求は次の 4 つを自動で扱います。
- 登録番号の印字 — 発行元の「登録番号(T+13桁)」に入力した番号を紙面に印字します。
- 税率別の区分集計 — 明細を 10% と 8%(軽減)に分けて集計し、税率ごとの対価と消費税額を紙面に載せます。
- 端数処理は税率ごとに 1 回 — 消費税の端数は明細行ごとではなく、税率ごとの合計に対して 1 回だけ処理します(国税庁の定めに沿った計算順です)。
- 内税・外税と税区分 — 単価を税込で入れるか税抜で入れるかを切り替えられ、明細ごとに「非課税」「不課税」「免税」も選べます。
画面の見かた
請求書と領収書の編集画面では、明細の下に記載要件のセルフチェックが出ます(見積書・納品書・発注書には出ません)。保存や印刷は止めず、足りない項目を知らせるだけの表示です。

図1: ①不足している項目(発行元の名称・登録番号など)を黄色で知らせます。
- 黄色の枠 — 不足している項目が箇条書きで出ます。項目は「発行事業者の氏名または名称」「適格請求書発行事業者の登録番号(T+13桁)」「取引年月日(発行日)」「取引内容(品名入りの明細)」、軽減税率の品目に※軽減の印があること、「交付を受ける事業者の氏名または名称(宛先)」の 6 つです。
- 緑の枠 — 「適格請求書(インボイス)の記載要件を満たしています。税率別の内訳・消費税額は紙面に自動で記載されます。」と表示されます。
- 黄色の枠の最後の行 — 「※ インボイスとして交付しない場合はこのままで問題ありません。」のとおり、免税事業者や社内向けの書類ならそのまま発行してかまいません。
登録番号を入れたいとき
編集画面の「発行元(自社)」にある「登録番号(T+13桁)」に、税務署から通知された T で始まる 14 文字を入力します。形式が違うと赤い注意が出ます。毎回入力しないためには「既定に保存」で発行元を保存しておきます(手順は 自社情報と既定値 — 一度入れて毎回自動で入れる)。
軽減税率の品目を入れたいとき
明細の税率で「8%(軽減)」を選びます。紙面ではその行に※が付き、欄外に「※は軽減税率(8%)対象品目」と印字されます。
端数処理の方法を変えたいとき
編集画面の「消費税の端数処理(税率ごとに1回)」で「切り捨て」「切り上げ」「四捨五入」を選びます(初期値は切り捨て)。どれを選んでも税率ごとに 1 回だけ処理します。
取引先の登録番号を確かめたいとき
受け取った請求書の登録番号は、スイスイ請求管理の「支払先マスタ」で「公表システムで照合」を押すと国税庁の公表情報と突き合わせられます(手順は 登録番号を調べる — 国税庁の公表システムで照合する)。
よくある質問
- 免税事業者でも使えますか? — 使えます。登録番号を空欄のままにすると、セルフチェックは黄色のままですが発行・印刷はできます。
- 手計算と消費税が数円ずれます。どちらが正しいですか? — 税率ごとの合計に 1 回だけ端数処理をするアプリの計算が、インボイス制度の定めに沿った計算です。明細ごとに端数を処理するとずれます。
- 見積書にも登録番号は必要ですか? — 見積書・納品書・発注書はインボイスではないため、記載要件のセルフチェックは出ません。発行元に登録番号が入っていれば紙面には印字されます。
- 自分の登録番号が正しいか確かめられますか? — 確かめられます。編集画面の「登録番号(T+13桁)」の下にも「公表システムで照合」があり、自社の番号を国税庁の公表情報と突き合わせられます。
次に読む
- 電子帳簿保存法への対応の考え方 — 検索要件と訂正削除の履歴、事務処理規程の備え方。
- 領収書 — 但し書き・収入印紙・簡易インボイスを整える — 領収書を簡易インボイスとして交付するとき。
- 明細を使いこなす — 並べ替え・軽減税率・内税・値引きを設定する — 税率・税区分・内税外税の入力。